FAL流国語指導の考え方!不登校生にとってなぜ国語が重要なのか、国語力とは何か、どうしたら無理なく国語力が伸ばせるのか、元教育支援センター学習支援員が解説していきます!
こんにちは!個別指導塾FALです!2025年5月練馬区の西武池袋線中村橋にオープンの個別指導塾での指導についてご説明します。
FALで学習する教科は国語・数学/算数・英語の3つです。今回のテーマはは国語です。
国語は全ての学習の根幹ですし、社会で生きていくのに必須の力なので、FALでは最も重要だと考えています。
にもかかわらず英数と比べて「国語はセンス」と片付けられてしまいがちで、国語力のアップは軽視されがちです。
そんな塾講師泣かせの国語をFALでどのように指導をしていくかについて解説をしていきます。
英語について解説した過去の記事はこちら!
不登校生の“言語化する力”
私はこれまで、教育支援センター(適応指導教室)やオンライン進路指導「えこっち塾」(私が運営している個人塾)でたくさんの不登校の生徒たちと関わってきました。
その中で感じるのは、不登校になった理由がはっきりしないことがとても多いことです。「なんとなく疲れちゃったから」という風に漠然とした表現になりがちです。
また、中3生の進路指導の場面では自分自身を振り返る機会があります。その際、生徒たちは「思っていることはあるけれど、どう言葉にしていいかわからない」、「どうまとめたらいいかわからない」と戸惑うことがほとんどです。
そこで私が感じるのは、学校での自分のおかれている状況や苦しい心情などを言語化できていたらどれだけ楽だっただろうということです。
学校の先生や両親に困っている内容を正確に説明できていたら、自分に合ったフォローが受けられたかもしれません。友人関係でがまんせずに、嫌なことを嫌と関係性を崩さずに言えていたかもしれません。
言葉にして伝える力(言語化する力)は、大人になった社会生活でも非常に重要です。
社会では、わずかな言葉の行き違いが、大きなトラブルにつながることも少なくありません。
だからこそ、これから社会に出ていく不登校生にとっては、数学や英語以上に「言葉にして伝える力」が大切なのではないかと考えています。
実際、不登校生の学び直しに重きを置いた都立高校のチャレンジスクールでは、入学試験で数学や英語の学力検査は行わず、「作文」と「面接」で合否が判断されます。
これは、生徒たちに社会で生きていくために必要な言語化能力を身につけてほしいという、学校側からの強いメッセージであるように感じます。
言語化に必要なこと
FALでは、自分についての言語化において大事なのは「国語力」+「自己分析」と考えています。国語力が表現の器になり、その上に自己分析をして挙げた材料を乗せていくイメージです。この2つのどちらも欠かせません。自分のこと以外の論説文や物語文など筆者の書いたものに関する内容の言語化に関しては「国語力」+「α」が必要になるので、あらゆる内容の言語化に必要なのは国語力です。
国語力とは?
では、「国語力」とは何かという問題ですが、FALでは「知識」と「論理的思考」の2つだと考えています。知識は、漢字の読み書きや語彙(言葉の意味)など「言葉について知っていること」のすべてです。論理的思考は、持っている知識を活用して物事の筋道を立てて考えることです。
FALでの知識の増やし方
国語は言葉なので、知っている漢字や語彙が少なければ、漠然と「よくわからない」となり、そもそも考えようという気持ちが湧いてきません。漢字や語彙の習得に同じ文字を続けて書く練習は、学習する体力のある人や黙々と同じ作業を正確にこなしていくのが得意な人には有効ですが、合わない人には「やらされる作業」になってしまい、長続きしません。
そこでFALでは、知識はなるべく生きた形で、楽しく学ぶことを重視しています。
漢字だったら「得」、「得」、「得」と1文字ずつ書くのではなく、「得意」、「得点」、「納得」と熟語を何種類も書いて使い方を覚えていくと漢字の形だけでなく、意味も頭に入り、やっていることの意味を感じやすく継続しやすいです。
また、FALの授業内ではアクティブタイムというお楽しみタイムがあります。その中で、1分間でお題の部首(例:にんべん)の漢字がいくつ書けるか競争したり、お題の言葉をどれだけ早く調べて回答できるかの辞書引き競争などを実施します。ゲーム形式で遊ぶ中で自然と知識が身についていくような活動を目指していきます。
FALでの論理的思考の身に付け方
知識がついてきたらその運用です。そこで必要になるのが「論理的思考」です。論理的思考とは簡単に言うと物事の筋道を考えられることです。感覚的・感情的に物事をとらえるのではなく、「こうだからこう」というように誰にもわかるような道理で考えられることです。そういったロジカルな思考方法を身に付けられると文章の理解に役立つだけでなく、わかりやすい文章が書けたり、人と話すときに伝えたいことが伝えやすくなったり、やりたいことができた時に提案することが上手になったりします。それは、やりたいことを実現しやすくなることにもつながり、将来の選択肢を広くします。目先のことを考えても、今困っている状況ややりたいことを人に相談しやすくなるというのは大きな変化だと思います。
論理的思考を身に付けるためには、言葉の役割を区別したり、つながりみつけたりする必要があります。たとえば、同じ物事を指す言葉でも「ゲームが好き」と言うのか「マイクラが好き」と言うのかどちらが伝わりやすいのかは、時と場合によります。状況に合わせた言葉選びができるように具体的に掘り下げる練習も、抽象的にまとめる練習もしておくと伝わりやすい説明ができるようになります。
また、主語と述語の結びつきや、修飾語や接続語の役割の把握なども重要です。ただ、教科書の文法の学習のように品詞の表を暗記して答えるという勉強法ですと、何を覚えているのかわからなくなって、苦手意識が生まれてしまいます。まずは、そういった用語の方を覚えるのではなく、実際の文章を視覚的にとらえていき、論理的思考を感覚的に身に付けるところから始めます。
論理力に特化したドリル形式のテキストと、通常の読解のテキストを組み合わせてバランスよく学習を進めて国語力を鍛えていきます。
まとめ
FALでは、国語は全ての学習の根幹であり、不登校生が社会に出ていくために必要な言語化能力を身に付けるためにも最重要だと考えています。
その力をつけるために必要な国語力は「知識」と「論理的思考」の2つから成り立っています。FALでは知識と論理的思考は、授業やその中にあるアクティブタイムなどを活用して楽しく、学ぶ内容に意味が感じられるような学習を目指していきます。
また、自分のことを言語化するために必要なのは「国語力」+「自己分析」だというお話もしました。
自己分析とは自分の性格や好きなこと、将来やりたいことなどを深く掘り下げることです。
FALではどの学年の生徒も月に1回、授業の中で「自分クエスト」という自己分析をする時間があります。
自分のことを考えておくと、自分を客観視できて、周りに優しくなれたり、学習の意欲がUPしたりすることが期待できます。
また、中学3年生になったら志望校決めをしていくのですが、その時にも「自分クエスト」で考えてきたことを元に自分に合う高校はどんなところだろうということを考えやすくなります。
さらにチャレンジスクールを希望する人は、「自分クエスト」で分析した材料が入試の作文や面接にそのまま活かせます。
一から考えるよりも無理なく、相手に伝わる説明ができるようなります。
不登校生のための個別指導塾FALとは?
2025年5月オープンの不登校生を対象とした個別指導塾です。勉強が苦手な人でも楽しく安心して通える仕組みがたくさんある新しい形の学びの場です。学年に関係なくつまずいたところからスモールステップで学び直しができるので無理なく学力向上が目指せます。
さらに、通常の塾と異なり、勉強をして学力を上げるだけでなく、生活するために必要な活力や、自分で自分の将来を考えられるような思考力を育てることも大切にしています。
高校進学は、全日制高校・新宿山吹高校など学習での受験でも、チャレンジスクール・通信制高校など作文での受験でも、進路選びから入試対策まで一人一人の希望に合わせた万全のフォローをしていきます。